投資信託
投資信託のリスクとリターン
投資信託に限らず、資産を運用するにあたってリスクとリターンはつきものです。
リスクが高ければ高いほどリターンも高くなります。運用がうまくいって大きな利益得たときと、大きな損失が出たときの落差が激しい金融商品がハイリスク・ハイリターンと呼ばれています。
リスクを抑えるには
一般的に、投資信託の場合では、値動きが大きい株式に投資するタイプがハイリスク・ハイリターンで、債権に投資するタイプをローリスク・ローリターンと分類されます。外国株式や外国債券は、為替に伴う損失が出る可能性があるので、日本株式や日本債券よりもリスクが高くなります。
リスクを抑えて確実にリターンを得るひとつの方法として、長期投資がよく挙げられます。
株式の場合、保有期間が長い方が元本割れのリスクが低くなると言われているためです。10年15年とじっくり値上がりする時を待つのがポイントです。
もうひとつ、リスクを抑える方法としては分散投資が知られています。
ひとつの銘柄に集中せず、幅広い銘柄に投資することでリスクを分散させる目的があります。
投資信託の場合、1万円から購入できいくつもの銘柄に分散投資することができるので、リスクを抑える方法として定評があります。この場合、株、債権、不動産と値動きが異なる商品に分散することがポイントです。
投信の選び方
投信の選び方や、どんな投信が自分に合っているかを考えてみましょう。
投資信託(投信)は、バラエティ豊富な商品の中から、自分のお金をどのように運用するか決める必要があります。
投資信託(投信)は、国内外の債権、株式、不動産を対象にした商品が一般的です。
債権や不動産を対象にした投信は安定した運用が見込め、株式を対象にした投信はハイリターンの可能性があると言われています。
自分がどのような資産運用をしたいかで、商品の選び方が変わってきます。
株式投資信託と公社債投資信託
投資信託(投信)は、株式投資信託と公社債投資信託のふたつに分けることができます。国内の株式を対象にした商品、海外の株式を対象にした商品、国内外の株式を対象にした商品と株式で運用する商品の他、債権や不動産など他の投資信託も併せて運用する商品(ファンド・オブ・ファンズ)なども株式投資信託に分類されています。
公社債投資信託は、社債などの債権を中心に投資し、株式での運用はできません。預貯金に近い商品性と言われていて、貯蓄型として格付けされることもあります。
主な商品には、MRF、MMF、中期国債ファンド、短期公社債投信などがあります。
このように投信といっても、運用する投資対象はさまざまです。
投信の選び方としては、海外で働いていた経験がある人は海外を対象にした商品を選んだ方が知識を活かせる、不動産の知識がある人は不動産信託が向いているという例が挙げられます。
商品のタイプ、自身のキャリアや関心に合っている投信を選ぶの方が有利と言えそうです。
毎月分配型の投資信託について
毎月分配型 投信
収益の決済を毎月行い、その度に分配金が支払われる投資信託のことを毎月分配型といいます。毎月お金が受け取れるとあって、毎月分配型は人気が高い投資信託です。ただし、分配金を受け取る時には税金がかかるので注意が必要になります。
分配金を受け取らずに、再投資することができるファンドもあります。再投資効果を狙うのであれば、分配金を受け取らないで現金化するときまで運用した方が良いと言われています。
また、毎月分配型以外に、1年決済型や3ヶ月決済型のファンドもあります。、毎月税金を引かれるのがいやな人や、分配金を受け取ることで下落リスクを最小限にしたい人に選ばれているようです。
毎月分配型の投資信託でひとつ注意したいことがあります。
投資信託は預金などとちがって、保証がありません。つまり、運用成績が悪くなれば毎月分配型のファンドでも、分配金が支払われない可能性があるということです。年金やお小遣いのように、毎月お金を受け取ることができてお得に感じる毎月分配型ですが、税金がかかる点と保証がない点を忘れないようにしましょう。
積み立て型投資信託について
積み立て型 投資信託
積み立て型の投資信託は、小額から始めることができるというメリットがあります。手持ちの資金が少ない人や投資信託初心者に向いていますし、買う時期をずらすことができるので分散投資したい人にも人気があります。
積み立て型の投資信託の多くが1万円から投資することができるので、日本株関連の投資、海外株関連の投資、不動産関連の投資など、いろいろ組み合わせた投資にチャレンジしやすくなっています。
ドル・コスト平均法でリスク分散
積み立て型投信は、毎月コンスタントに買い付けを行うので買いの時間分散が図れます。基準価格が低い時はたくさんの口数を、基準価格が高い時は少ない口数を買い付けることができるというメリットがあります。これをドル・コスト平均法といいます。
基準価格が低いときに口数を多く買い付けができるので、トータルでの平均買いコストが低くなります。とはいえ、基準価格が上がらなければ実入りは見込めないので、積み立て型でもファンドの動きはしっかり確認することが大切です。
投資信託は元本の保証はありませんし、株式が下落すれば元本割れになる可能性があることを忘れないでください。
投信積立の長期運用で複利の効果を上げる
投信の複利効果
投信積立における複利の効果とは、分配金を再投資することで元本が増えていく効果のことをいいます。分配金を再投資することで元本が増えるので分配金も増え、さらに投資することでまた元本が増え分配金も増えるという仕組みです。
例)
月々1万円を20年間無利子で貯蓄した場合
→ 2,400,000円
月々1万円を年利5%の複利で20年間運用した場合
→ 4,166,310円(複利の効果・運用利益 1,766,310円)
複利での運用を行うと、これほど大きい差がでます。(税金は無視して計算しました)
つまり長期で運用することが複利の効果を上げることになります。
長く運用すればするほど利益が大きくなるので、小額からでもはやく投資をした方が有利です。
複利の効果を狙うなら、分配型の投信積立は分配金が出るたびに税金が引かれるため効率が悪いので、無分配タイプの分配金を自動的に投資するタイプのものを選ぶ方がおすすめです。
少しでも分配金が欲しいという場合は、年1~2回の分配金が出るタイプが良いでしょう。
複利の効果は長期運用をすることで利益がでますが、サブプライムのように景気ががた落ちするようなことがあった場合、増えた資産が元に戻ってしまうということになりかねません。時には売ることを考えることも必要になります。
投信売却と税金について
投資信託の購入後に知っておきたい投信売却と税金についてお話します。
投資信託は売却することで利益が確定します。多くの投資信託は、1口(あるいは1万円)から換金でき、クローズド期間を設けていなければいつでも換金できます。
売却の方法は2通りで、解約請求をするか買取請求をするかのいずれかになります。
解約請求は、販売会社を経由し投信会社に解約を請求します。買取請求は、投資信託を販売会社に買い取ってもらいます。いずれも、受取額は変わりません。
買取請求で得た利益は譲渡所得に区分されています。譲渡所得は損益通算ができるので、株式投資で損失が出ている場合は買取請求を選ぶ方が税金の面で良いとされていました。
ところが2009年に制度が変わり、配当所得に区分されていた解約請求が、譲渡所得に変更されました。
どちらの方法で解約しても、売却や償還から出た利益には10%の税金(所得税7%+住民税3%)がかかります。
源泉徴収有りの特定口座で管理している人以外は確定申告がひつようになります。なお、2011年以降の税率は20%になります。
投資信託にかかる手数料について
投資信託を始めるにあたって気になるのが手数料。
MRFなどの追加型公社債投信は購入時の手数料が不要なようですが、株式投信では手数料がかかるのが一般的です。
投信の購入時にかかる販売手数料は、購入金額の0.5%~3%どかかるファンドが多いようです。1,000万円以上、1億円以上など大口の場合では手数料が下がることもあります。
手数料には5%の消費税が加算されます。
投資信託にかかる手数料は、投資信託を運用する会社が設定しているので、同じファンドでも機関によって手数料が変わってきます。最近では、人気が高いファンドの手数料が無料になったり、一定額以上の投資信託を購入するなどの条件を満たすと手数料が無料になったりと、手数料が無料になるキャンペーンを打っている機関が多いようです。
インターネット証券の場合、手数料が無料のノーロードと呼ばれる投信の品ぞろえが豊富です。
投資信託でかかる手数料は、上記で説明した販売手数料の他に運用・管理手数料を負担することになります。これらは、信託報酬と呼ばれます。
信託報酬は、純資産総額に決められた年率から算出され、毎月自動的に引かれていきます。
投資信託の口座開設(特定口座・一般口座)について
投資信託の口座開設には、特定口座と一般口座の2種類から選択する必要があります。
特定口座と一般口座では、納税の方法が変わってきます。投資信託から得た利益には税金がかかり、原則的に確定申告を行って税金を納めなければなりません。
しかし、源泉徴収ありの特定口座を開設すると、自分で計算をしたり書類を用意したりとわずらわしい確定申告をする必要がありません。というのも、投資家の代わりに証券会社が計算と納税を行ってくれるからです。
源泉徴収なしの特定口座は、確定申告に必要な書類を証券会社が用意してくれるので確定申告の手間が省けます。
一方、一般口座の場合では年間の譲渡損益を計算し、証券会社から送られてくる報告書を元に確定申告を行う必要があります。
複数の口座を持っていて自分で確定申告を行いたいという場合以外には特定口座の開設がおすすめです。
年間の利益が20万円を超える場合は確定申告の手間が省けるので、源泉徴収ありの特定口座が良いでしょう。また、配偶者控除などの適用外になる可能性があるので専業主婦やパートで働いている人も源泉徴収ありの特定口座が向いています。
源泉徴収ありの口座では、20万円以下であっても税金が自動的に引かれてしまうため年間の利益が20万円以下であれば、源泉徴収なしの特定口座が良いでしょう。

